現実と理想の狭間で〜ゆりの日常 in London

イギリス・ロンドンに住んで4年目の日常。芸術と旅行が好き。

ここ数年での物欲の変化。今・長持ちするバッグが欲しい。

大学を卒業してコロナ禍に入り、特に海外に移り住んでから物欲というものがかなり減ったような気がするが、たまには新しいものを手に入れたいと思う時もある。よく思い返すと小さい頃から大学生までは私の物欲はかなり高かった。新しいiPhoneが発表されれば新しいのに変えたいな〜と思っていたし(通信会社のプランに従って2年ごとに変えてた)、特に高校生の頃は新しい服も定期的に欲しければ、アイドルに会いに行くためにCDやグッズに投資したり、コンサートチケットのために1〜2ヶ月に1度は1万円以上を費やしていた。週2~4でアルバイトもしていたし、一人っ子だったから親にもいい援助をしてもらっていた。勉強を外(カフェやレストラン)でしたいからその分のお茶代などももらってた。けれど常にお金ないな、という感じていた。

 

大学を卒業して海外で初めての一人暮らしを始めて大きく成長したと思う。大学院生の頃はまだ親のお金で過ごしていたからお金の使い方や管理の仕方はまだ下手だったが、1年半ほどかけて1人での生活に慣れ、どんなものにお金がかかるかを実体験で理解した。そして学生生活を終えてから2年半。親からの援助なしで自分で生活基盤のお金を稼ぐようになり、将来のために貯金をし、生活費を管理し、投資や年金についても調べながらファイナンスマネジメントをするようになった。

 

この過程で物欲はみるみる減っていった。もちろん自分の力で生活するようになったことが物欲の抑制につながった一因ではあるが、環境の変化の影響が大きい。

 

日本にいた時は、私の通っていた学校は私服だったので毎日学校で友達と会う中で新しい服、可愛い服、トレンドに沿った服が欲しかった。大学生になれば服に加えてコスメや美容関連も増え、より一層物にお金を使った。また、大学生は多くがアルバイトを始め自由に使えるお金が増え、忙しくても時間を作るエネルギーをもち備えているから、休みを見つけては友達と遊びに出かけたりライブコンサートに行ったりしていた。好きなミュージシャンがライブを発表すれば自動的に万札が消えてった。

 

今はこのほとんどが必要なくなった。対照的に今は、毎日会う人は旦那以外にいないし、化粧も限りなくナチュラルメイクで、行きたいと思うコンサートやライブはそんな頻繁に行われない。自分はブッダのように修行しているわけではないので今でももちろん並の物欲はある。この環境の変化により、物欲の方向や物欲が現れる理由が変化した。物欲を感じる時の例としては、料理や家事をしていて不便に感じた時や使っていた服が使い古されたように見えたりサイズが変化した時だ。効率性や生産性をあげられるものならそこにお金を投資したいし、手頃で新しくトレンディな製品をたくさん使うよりは長持ちするクオリティの高いものを長く使いたいと思うようになった。

 

物欲が減ったとこんなこと長々語っておいて、今欲しいものはクロスボディバッグである。しかもデザイナーブランド(ハイブランド)のものを考えている。しっかり欲しがっているじゃないか、と笑えるが。でもただブランド品が欲しいわけではない。結果的に長い目線で考えて信頼できる質の高いものを考えて調べていくと行き着いた先がそれだった。

 

小さい頃から海外のセレブリティに憧れを持ってゴシップ誌を毎月買っていた時代があるほどにはラグジュリーブランドに興味があった。シャネル、エルメスバーバリーディオール、ルイヴィトン、グッチ、セリーヌイヴ・サンローランなど有名どころの老舗ブランドの名前は中学生時点で知っていた。小さい頃は大人になって準備ができたらシャネルのクラシックキルトバッグを絶対持つんだって思ってた。やっぱりデザイン性が高く美しいし何かオーラを放っているから魅力的なのは間違いない。でもその時はただセレブリティのように綺麗でスペシャルになりたくてブランド品に憧れていた。今もTikTokやインスタグラムを見ると同じようにブランド品で着飾って派手にしてキラキラして見える人たちもいると思うが、今はそこに憧れはない。

 

今は身に合ったものを長く大事に使っていきたい。今愛用しているバッグはイヴ・サンローランの黒のトートバッグ、バーバリーのエリザベスバッグ、フルラのショルダーバッグで、この内2つは学生時代に家族がお祝いでお金を出してくれて購入したもので、ずっと使わずにしまっておいたものたちである。どのバッグもトレンドに流されないタイムレスなもので、この先20年30年使っていきたいと思えるものだ。ここにもう1つクロスボディバッグを追加したい。どんなものがいいだろう。ブランド品だからといって、ハイブランドを表に出した見るからにわかるものは好きじゃない。知っている人のみがわかる質の高い、綺麗なシェイプのバッグ。そんなものが欲しい。

 

20代後半、今のミレニアル世代・Z世代の人たちは何にお金を使っているんだろうか。