現実と理想の狭間で〜ゆりの日常 in London

イギリス・ロンドンに住んで4年目の日常。芸術と旅行が好き。

Tate Modernで開催中のオノヨーコの展示会に行ってきた。

たまたま何かしらの話のきっかけでオノヨーコの話題が私ら夫婦で最近でていたのですが、ちょうど2月半ばからロンドンにあるTate Modern(テイトモダン)ミュージアムでオノヨーコをフィーチャーした展示会が開かれていることを知ったので足を運んできました😄

 

エキシビションの詳細はこちらから⇩

www.tate.org.uk

 

天気はあいにくとてもロンドンらしいもので雨が降ったり止んだり、一日中グレーで暗い日でした。でもチケットは予約してあったので、電車に乗ってちゃんと向かいました。Tate ModernはWaterlooやSouthwalkから歩けるからJubilee Line利用者としては割と行きやすい(^^)/

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YOKO ONO ~MUSIC OF THE MIND~

場所はモダンアートの展示がメインのTate Modernにて。日本を代表するデザイナーの草間彌生エキシビションが数年にわたって開かれているところでもあります。(草間彌生の展示は大好評っぽくいつもチケットが売り切れているイメージ←)

チケット代は大人2人で£44でした。

開催期間は今年の2月15日から9月1日までの予定で、オノヨーコの展示会で過去最大だとも言われています。

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オノヨーコは日本人が思ってるよりももっと海外の人から知られている日本人女性という感じで、だいたいみんな名前は聞いたことがあるのですが、いざ何をやっている人なのかと思えば、どうしてもジョン・レノンの奥様のイメージが強い。私も彼女がミュージシャンでありアーティストであり活動家でもあることは知っていましたが、知っている作品はジョンとの合作の音楽アルバム『Double Fantasy』に入っている音楽が少しくらい。彼女のアート作品を生で見るのは初めてでした。

 

結構しっかり賑わっていました。全然日本人は見かけなかったので、国際的に知られていることを感じました。

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この展示会には作品を見て説明を読んで歩くだけではなく、ゲストも参加できる作品もいくつか置いてありました。これはそのひとつ。"Bag Piece"というもの。黒いバッグに入ることで全然違うふうに世界を見ることができ、バッグに入っていると人種も性別も年齢も関係ない。全く違うものになりただの精神(?)になる体験、ということだそう。展示会にはいくつかの大きな黒い袋が用意されていて、実際に中に入っていろんな動きをしているひともいました。

 

オノヨーコのコメント:"When I did the Bag Piece, we go in the bag, and we're very different. And also, we see the world through it, actually. And there's a big difference between the world and us, that way. By being in a bag, you show the other side of you, which is nothing to do with race, nothing to do with sex, nothing to do with you know, age, actually. Then you become just a spirit of soul. I like that idea. To become something totally different. And that's what you actually experience in the bag".
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これは有名な"Cut Piece"という作品。オノヨーコは黙ったまま客席に向かって座っていて、女性と男性がヨーコの洋服をはさみで切っていく作品。最終的にブラを両手で押さえてる状態になります。
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こちらもまた来館者が参加できるアート作品で"Shadow Piece"というもの。白いキャンバスがライトアップされていて、キャンバスの前に立つと自分のシルエットが映るのでそれをそこに用意してある太い鉛筆のようなクレヨンのようなものでなぞります。色々な人の影がそのままアート作品になっているという感じ。
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こちらも来館者がつくる作品で"Painting to Hammer a Nail"というもの。白いキャンバスの横にバケツが用意されていてその中には大きな釘とハンマーが入っています。そのハンマーを使って来館者が次々に釘を刺していくというもの。私がこの展示会に行ったのはだいたい開催始まってから1ヶ月ほど経っていましたがすでに釘を刺す表面を探す必要があったので、もし数ヶ月後に行ったら釘が刺せないくらい埋まっている可能性もありますね!

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もうオノヨーコの展示会の入り口からどこか奥からハンマーの音が響き渡ってたので、この作品を見て謎が解けました。

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開けたスペースではジョンレノンとオノヨーコが世界平和について議論している動画が流れていて、椅子とテーブルの上にチェスも用意されていました。
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こちらは"Ceiling Painting/Yes Painting"。仕切りがあってこれは参加できないようになっていましたが、昔の展示では梯子に登ることができたんだと思います。ハシゴの上の天井から大きな虫眼鏡がぶら下がっていて、それを使って小さな文字を探すとそこには"YES"と書いてある、というもの。

確かジョンレノンがたまたまオノヨーコのエキシビションに立ち寄った時にこのアート作品にとても感心して仲が深まったとかなんとか、だった記憶。この作品はおそらくジョンレノンのドキュメンタリーかバイオグラフィーなどを通して知っていたので、すぐにわかりました。
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これは展示会の最後の方で置いてある水色もしくは白のペンで参加者がメッセージを残せるというもの。何を書くように促されていたかは記憶にない汗 ここで見つけたのは、世界平和・ラブみたいなものから、パレスチナを救え!と言うものやロシア語でプーチンしね!みたいな現在の世界状況へのコメントまでいろいろでした。本当にいろんな言語を見つけることができて、さすがロンドン・インターナショナルな都市とも言えるし、わざわざ1人£22まで払ってきてくれる人々が人種や国籍を問わずいるオノヨーコのインフルエンスと名前もすごいな、と感心します。
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これは1番最後のエリアでお母さんに対しての愛のコメントを来館者が貼り付けていくもの。たまたまイギリスの母の日の前後だったのですが、その日に関係なくお母さんたちに対する愛や尊敬の言葉が並んでいて暖かい気持ちになりました。
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そしてこれはエキシビションからでてきた後、最後に来館者が残せる"WISH TREE"。日本の神社などにある祈祷木札や七夕の日の短冊などを思い出しました。日本人としてはある意味、自然に感じる"WISH TREE"ですが、確かにこういうのってあまり西欧のカルチャーではないのかも。
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私もくくりつけてきました( ◠‿◠ )🎋
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1番最後の来館時間の16時半から閉館ギリギリまでいたのでだいたい1時間半弱ほどで見終えることができました。もし中で見れる動画クリップなどを全部見ていたら2〜3時間かかるかもしれませんが、ちょうどいい満足度の高い内容だったと思います。

 

これがアート作品なのか、何を訴えているのか、どんな意味があるのか、なんて考え出したらキリがないし難しいモダンアートの世界ですが、面白かったです。個人的にオノヨーコの音楽は理解に苦しむものもありますが笑 人々が惹かれる何かをオノヨーコがもっているのは確かだなと思いました。

 

もしロンドンにお立ち寄りの際はぜひ😀

 

 

 

それでは(^^)/~~~

 

 

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