現実と理想の狭間で〜ゆりの日常 in London

イギリス・ロンドンに住んで4年目の日常。芸術と旅行が好き。

ジブリ映画『君たちはどう生きるか(The Boy and the Heron)』を見てきた

 

The Boy and the Heron

先週末は話題のジブリ最新作『君たちはどう生きるか(The Boy and the Heron)』を見に映画館に行ってきました。

 

もしこれから映画を見る予定で内容を全く知りたくない方はスキップしてください( ◠‿◠ )

 

ジブリならではの美しさ

私はこれまで一度もジブリ作品を映画館の大きいスクリーンで見たことがなかったので、一度は映画館で観たい、と思いこの映画が発表されてから、イギリスの映画館にやってくるのを半年間以上待っていました。

 

さすが、定評のある美しいアニメで大きなスクリーンで見るのとパソコンの画面で見るのは違うなと。これまでアニメで言うと、ディズニーと最近の日本のアニメ『呪術廻戦』や『鬼滅の刃』などを映画館に見に行ったことはありましたが、どのアニメ映画ともやはり違ったジブリならではの美しさと色使いを感じることができました。

 

いろいろコンテクスト(文脈)が欲しい

映画が終わった後、何が起きたんだ、あれは誰だったんだ、彼はなにを操っていたのか、何が変わったのか、など止まらぬ?(はてな)が溢れ出しました。夫と言ったのですが、とりあえず知りたいことを箇条書きしてみようと思います。

  • 下の(別の)世界はどこに?
  • 幾つのパラレルワールドがあるの?
  • 大叔父様は何を操っていて(責任を持っていた)いたの?
  • 壊れた世界はどうなったの?
  • なぜ夏子は森(塔・別の世界)に引き寄せられていったの?
  • 大叔父様と大きなインコたちの関係性は?
  • 青鷺は妖怪のようだけど現実世界の人なのか?
  • ワラワラは本当に人間になるのか?
  • 別の世界にいる若いキリコの傷とまひとの傷はほぼ同じだが何か関係性は?

ストーリーがとても複雑なわりには、たくさんのはてなを頭に残しつつ流れについてはいけるような構成、です。少し話がふわふわしていて、さまざまなキャラクターたちに圧倒される感じが『千と千尋』に少し共通するような気がしますが、終わった後の?の数はもっと多いかも。

 

まひとは宮崎駿ご本人の子供の頃なのか

終わってからこの解消しない?(はてな)をどうするものかとGoogle大先生に頼ってみたら、公式の発表やコメントは見当たらないものの、ジブリのいわゆるエキスパート(評論家や研究者)たちが憶測で分析しているいくつかの記事を見つけました。

 

そのなかでは、まひとが育った背景と宮崎駿が育った境遇がほぼ等しい、との指摘が。宮崎駿のお母様は亡くならないものの病弱であったことや、戦時中で東京から地方にうつったことなど、少し複雑な親に対する感情や戦時中の厳しいルールものとで芸術や創造の自由がなくなったことなどがあげられていました。また、ウォルト・ディズニーに対するリスペクトから7人のおばあちゃんたちは白雪姫の7人の小人からインスパイアされたものではないか、などの分析もされていました。

 

鍵になるのは、「悪意?」。

 実の母が亡くなり、新しい母(叔母)は父との子供を授かり私はあなたの新しい母だと名乗り、東京から地方に越すことになり、父は全て自分で完結して行動し、新しい学校ではうまくいかないし、鬱憤を溜めていた少年は自分で自分のことを傷つけて、転んだだけだと主張する。自分の気持ちは吐き出さない。映画の後半、現実世界に戻る前に自分で自分を傷つけたんだと一度告白するシーンがある、「悪意」を認めて、大叔父の積み木には触れないと話して元の世界に戻ることを告げる。。。

 

大叔父様は歳をとった宮崎駿をあらわしているという分析もありました。

 

私はこれまでジブリ作品を幾つかしか見ていないので、宮崎駿が作った多くの作品を見ることで繋がる部分もあるのかもしれません。

 

子供向けではない

12Aというふうに示されてはいますが、12歳以下の子供は保護者の同伴で見ることが可能とのようです。最初からお母さんが火事で亡くなるシーンもありますし、お母様の姿した方だが触った時に溶けて無くなったり、結構グロテスクな描写もあるので、私が子供の時だったら絶対怖い。(実際千と千尋が怖くて見れなかった)

 

全ての席がリクライナーの小さめの映画ルームで見たのですが、子供3人?もちの家族がきていたようで、子供が最初からぼそぼそ話す。そしてかなり何を言っているのか聞こえる。「I wanna go home」なんて言ってて、内心帰りなよと思ってしまうほど。おそらく私たちを含めほとんどの観客が若干イライラしてたのではないかな、と思います。両親結構粘っていましたが半分過ぎたくらいで、ご帰宅されていました。私たちが見に行ったのはオリジナル音声に英語字幕がついたものだったので、特に子供たちにとっては難しいんじゃないかなと思います。とりあえず、ティーネイジャーより若い子供向けではないな、と思いました。

 

 

 

満足感があるので、もし気になる人はぜひ見に行ってみてください。☺️もっとジブリ作品を見たくなりました。

 

それでは(^^)/~~~

 

 

 

 

 

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