10月末から11月初旬にかけてマリオ・プーヅォ著の『ゴッドファーザー』を読んだ。そして、読み終えたら映画『ゴッドファーザー』を見直したいとずっと思っていて、昨夜ついに見返したのでその感想を記録したい。
『ゴッドファーザー(The Godfather)』
読書記録
タイトル:『ゴッドファーザー(The Godfather)』上・下
著者:マリオ・プーヅォ/Mario Puzo
訳:一ノ瀬直二
出版社:早川書房
フォーマット:文庫本
読書期間:2025/10/24-2025/11/7
読むことになったきっかけ
読書が趣味の一つになった私に、夫が昔読んだ面白かったおすすめの本を紹介してくれるようになった。その中の一つが、マリオ・プーヅォ著の『ゴッドファーザー』。映画は昔数回見たことがあったが、実は内容をあまり覚えていなかった。
夫は彼の母国語であるロシア語訳で読んだらしいが、マリオ・プーヅォはあまり文学的な難しい言葉を使うタイプの書き手ではなく、わりとわかりやすい言葉使いを使うタイプだったらしいので英語でトライするのもいいのでは、とも思ったが、長編と言える長さの本だし、フローを保って話の世界に浸りたかったので、邦訳を探すことにした。
わかったことが、残念なことに、電子書籍化されていないということ。せっかく読みたいという気持ちになったのに、読めない。このフラストレーションはつらいもので、仕方なくやっぱり英語でトライするか、、とも思ったが、幸運なことに2ヶ月以内に日本に一時帰国する予定があった。ということで、この本が読みたいけど電子書籍化されていないことを母に伝え、私が帰国した際に注文してくれて、無事本を手にすることができたわけである。(他にも一冊、ロシアの作家ゾーシチェンコの本も頼んだ。)

小説について
マフィア題材の本は初めてだった。どのようにドン・コルネオーレが若い普通のイタリア移民の男の子から、周りから慕われるようになり、マフィアのドンとして成長していったのかが特に面白い。もちろんストーリーの中では凶悪な殺人等が起こるが、交渉相手をあからさまに脅したりせず、困った人を助けてくれるドンは、ただの悪者や殺し屋ではなく、頭脳明晰で魅力的で彼の生き方を肯定したい気持ちにさせられる。また、ドンが本当はこの仕事を好きでやっているわけではなく、可能であれば子供や孫たちには真っ当な生き方をして欲しい(そういう生き方をできるようになって欲しい)と願っているというのが、心に打たれる。コルレオーネ・ファミリーの家族の関係はとても深く、少し羨む気持ちも感じた。下巻では、家族の仕事を嫌い、父ヴィトーが願うようにまっとうな生き方をしようとできるだけ家族のビジネスに深く関わらないように生きてきた3兄弟の末弟のマイケルの、ドンの後継者としての進化がおもしろい。上下巻合わせて、800ページを軽く超える結構長いしっかりした小説ではあるが、常にアクションがありどんどん話が進むので、飽きることなく読み進めることができる。一旦読み始めると、現実から離れてそれこそ映画の想像の世界にどっぷり浸れる本である。
小説と映画の比較
『ゴッドファーザー』の本を読み終えたら、もう一度映画をしっかりと見直したいと思っていた。実は、映画は小さい頃にテレビで数回と、大人になってからまた1度と、何回か見ていたんだがなぜか内容を細かく覚えていなかった。登場人物がかなり多く展開も早いので、頭が追いついていなかったのかもしれない。
映画は3時間。映画の中ではかなり長い部類に入ると思うが、小説を読み終えた後では、「よく3時間で収まったな、というかよく1作に収まったな」というのが感想だ。映画はとても美しかった。映画ディレクターコッポラ親子はどちらも本当に美しい映画を作る。内容を理解せずとも、ぼんやり見ていても楽しめる?浸れる?映画だが、今回は、小説を読んだばかりなので、すでに登場人物それぞれの名前、ニックネーム、役職と関係図が頭に入ってる状態だったので、前に映画を見た時よりも何倍も深く理解できて、とても楽しむことができた。
もちろん、邦訳版800ページ超の内容を1つの映画としてあるのだから、いろいろ詰め詰めで抜けているストーリーや詳細が省かれていることもあったが、さすが著者のマリオ・プーヅォが映画の制作に深く関わっていただけあって、小説に基本的に中ずつで素晴らしかった。個人的には、映画『ゴッドファーザー PART1』だけで二部作品にもできたんじゃないかと思ってしまうが。
特に、マイケルとマイケルの奥さんになるアメリカ人(シシリー人出ないというところが重要)のケイの関係性、マイケルのシシリーでの逃亡生活、ゴッドファーザーヴィトーの若かりし頃(クレメンツァとテッシオとの関係性)、歌手のジョニー・フォンティーンについて、ソニーと遊んでいた女ルーシーのその後、などについては映画で描かれていなかった。ちょっと残念でもありつつ、映画として1作品にまとめるには仕方ないよな、と思う。
本と映画を比べると
こう、いろいろ分析?すると、やはり本はとても柔軟でなんでも書いてあって、細かく詳細がわかるので素晴らしいものだと感心してしまう。本の中では登場人物それぞれの違う目線から話を見ることができるし、映画ではなかなか描けない登場人物の心理や頭の中だけで考えていることを知ることができる。たとえば、本『ゴッドファーザー』では、集まる場所としてなんでこの場所が選ばれたのか、彼らが住んでいる場所がどんなところなのか、どうしてこの時こういう決断に至ったのか、など細かく書いてあるので、映画を見るだけではわからない色々な疑問をしることができるのが、魅力だ。映画は美しいし見るのは好きだが、やっぱり本はそれ以上に魅力的なものであり、作家はすばらしいな、と感心する。
電子書籍化されていない、邦訳が廃版になっている海外文学が多い
マリオ・プーヅォが書いたゴッドファーザーの番外編『ザ・シシリアン』も読んでみたい。彼の著書は多くがハヤカワ文庫から翻訳版が出版されていたようだが、すでに増版はされていないようで、現在古本をちらちらネットで見かけるだけ。
ほかにも私が昔好きだった映画、ランペドゥーザ著『山猫』を調べたら、文庫本は古本のみ、いくつか単行本が見られるが、Amazonですぐにポチッとできる状態ではなく、いろいろ探さないろいけない。また、母に『ドクトル・ジバゴ』はどうかと勧められたが、今は単行本のみ、かなり高い値段で売られているのが見れる。文庫はなぜかすでに増刷されていない。
もし廃版にするのであれば、新しい邦訳を出版するか、どんどん電子書籍化してほしいものだが…。
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